介護の現場において重要な役割を担うケアマネージャーの資格取得には、例年10月頃に実施される介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、所定の研修を全て受講する必要があります。
ただし、この試験には受験資格が定められており、保険・医療・福祉に関する法定資格保有者(医師、介護福祉士、栄養士など)、もしくは生活相談員などの相談援助業務従事者で、それぞれの実務経験を通算して5年以上有する人が条件を満たします。問題は「介護支援分野」から25題、「保険・医療・福祉分野」から35題の計60題で構成されていて、マークシートによる五肢複択による回答形式となっています。それぞれの出題分野で70%以上を正解する事が合格基準とされ、問題の難易度によって調整が行われるようです。
従来は、所有する資格によって分野毎に回答免除の制度が設けられていましたが、2015年以降は廃止され、全員一律に全ての分野で合格基準点を獲得しなければいけなくなりました。この免除制度廃止により、一時的に合格率は下がったものの、平均して15~20%で推移しているようです。
他の介護福祉系の資格と比較すると合格率は低めですが、これは幅広い知識を完全に理解している事が求められる、複択式という回答方法の難しさが影響しているようです。ケアマネージャーの試験では、受験資格要件をクリアするための実務経験の長さがハードルとなります。
しかし、問題内容はすべて難解ではなく、日常的なケアマネージャーの業務に必須となる知識も問われるので、自分の将来のためにしっかりと勉強すれば、決して難易度の高い資格ではないと言えることでしょう。